マツダ3の20Sが廃止されたのはなぜ?
マツダ3の20Sが廃止されたって本当?
上記のように、マツダ3(MAZDA3)の20S廃止の噂について気になっている方も多いでしょう。
結論、純ガソリンの2.0Lエンジンを搭載したマツダ3の20Sが廃止されて、現在はマイルドハイブリッドの「e-SKYACTIV G 2.0」に置き換えられています。
そのため、現在でも「20S」というモデルはあります。

本記事では、マツダ3の20Sが廃止されたことについて詳しく解説していきます。
マツダ3の20S廃止された理由や、中古車を手に入れる方法も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
そのほか、マツダ3の20Sの代替案となるグレードも紹介しています。



マツダ3が気になっている方は、以下の記事も参考にしてね!




マツダ3の「20S」は2024年4月の改良で廃止


結論からお伝えすると、「マツダ3の20S廃止」は一部で広まった表現で、厳密には純ガソリン2.0Lの20S(SKYACTIV-G 2.0)は2022年8月の商品改良でマイルドハイブリッドの「e-SKYACTIV G 2.0」に置き換えられました。
一方でグレード名としての「20S」はその後も機種体系の見直しを経て継続しており、現在も「20S S Package/20S Touring」などが確認できます。
2024年春に一部グレードの受注停止があり「廃止」と誤解された可能性が高い、というのが実態です。
マツダ3「20S」が廃止になった3つの理由を考察


ここで言う「マツダ3の20S廃止」は、純ガソリン2.0Lのモデルが廃止されたことを指しています。
同じ排気量のe-SKYACTIV G 2.0(M HYBRID)へ一本化することで、商品重複を解消し電動化比率を高めた判断と捉えられます。
このようにさまざまな理由を考慮した上で、マツダ3の20sは廃止されてしまいました。



ここでは3つの観点から、マツダ3の20Sが廃止された理由を整理します。
観点 | 背景 | 主な効果/狙い |
---|---|---|
製品戦略 | 2.0Lの電動化普及 | 20Sとの重複解消・商品力集中 |
販売構成 | 15SとXDに需要がシフト | 体系簡素化で原価・納期を安定 |
規制対応 | CAFE/RDEの強化 | 平均燃費を改善し将来に備える |
理由1:マイルドハイブリッド「e-SKYACTIV G 2.0」への一本化
マツダ3の20Sの廃止は、同じ2.0Lをベースに電動化した「e-SKYACTIV G 2.0」への一本化が大きいと考えられます。
e-SKYACTIV G 2.0は、発進や再加速でモーターが穏やかにアシストし、減速時の回生で電力を賄う仕組みです。
ユーザーには実用燃費と静粛性のメリットが、MAZDAには「2.0Lは電動化が基本」という分かりやすい商品整理のメリットが生まれます。



結果として、20Sとe-SKYACTIV G 2.0の役割重複を解消し、開発・在庫・販促を集約できる判断だったと言えるでしょう。
また、低速域での静粛な加速感は試乗で体感しやすく、購入時の説得力が高まりやすい点も見逃せません。
理由2:販売構成比の変化とグレードの集約
販売構成比の変化も、マツダ3の20Sが廃止された理由の1つと言えます。
価格重視で軽快さを好む層は1.5Lガソリン「15S」に流れ、長距離主体で燃料コストやトルクを重視する層はディーゼル「XD」を選ぶ傾向が強まりました。
メーカー側から見ても、近接した出力帯の純ガソリンを複数維持するより、グレードを集約して生産計画・調達・在庫を効率化する方が合理的です。



マツダ3のモデルを減らすことは、納期と原価の安定にもつながります。
さらに、装備パッケージの重複も整理対象になりやすく、販売現場での説明負荷や見積りの複雑さを減らせる点も無視できません。
理由3:厳格化する燃費規制(CAFE)への対応
マツダ3の20sが廃止された背景には、世界的に厳格化する燃費規制(CAFE)の存在があります。
CAFEは企業ごとの販売全体で平均燃費目標を満たす制度で、電動化比率を高めるほど有利になります。
将来の達成見込みを逆算すると、販売比率が低下したマツダ3の20Sを廃止し、e-SKYACTIV Gや電動化モデルへシフトするのは、戦略的な必然だった可能性があります。



また、排出ガス規制やRDE(実路走行試験)など周辺制度の強化も開発コストを押し上げます。
限られたリソースを将来性の高いユニットへ集中させる観点からも、20sのモデルを廃止してラインナップをスリム化することは合理的な選択といえるでしょう。
廃止されたマツダ3の20Sはどんなグレードだった?改めて魅力を振り返る
ここからは、純ガソリン2.0Lとして販売されていた時期のマツダ3の20Sの特性と、現行Mハイブリッド化後の20Sの魅力を分けて整理し、購入検討の参考になる長所・短所を振り返ります。
純ガソリン2.0Lという「ちょうど良さ」が支持され、価格・走り・維持費のバランスで選ばれてきた背景を具体的に振り返ります。
メリット:パワーと価格の絶妙なバランス
マツダ3の20Sにおける最大の魅力は、パワーと価格のつり合いが非常に良いことでした。
1.5Lでは物足りないと感じる方に余裕の加速を与えつつ、ディーゼルやe-SKYACTIV Xほど高価ではありませんでした。
高速道路や長い坂道でも息切れしにくく、自然吸気(ターボ過給を持たない方式)らしいリニアなレスポンスで扱いやすい走りを見せます。
さらに、6MT/6ATやハッチバック/セダンのボディ選択肢が広く、装備の自由度も高めでした。
中古車の流通量が比較的豊富で、条件を絞り込みやすい点も実用的な強みです。


デメリット:器用貧乏?立ち位置の曖昧さ
一方でマツダ3の20Sは、突出した個性に欠けるという指摘を受けやすい面もありました。
燃費面ではマイルドハイブリッドやディーゼルに及ばず、静粛性や滑らかさでも電動アシスト搭載車に見劣りする場面があります。
2.0Lゆえの自動車税や保険料の負担感を気にするユーザーも一定数おり、価格と維持費のトータルで迷いが生じやすいグレードでした。



確かに維持費を考えるとマツダ3の20sを選ぶかどうか悩みますね…
上位の特別仕様に比べ装備差が出やすく、購入予算が近づくと「もう少しお金を出して別グレードにしようかな」と20sが避けられる場合もあります。
さらに電動化シフトの加速を背景に、将来の価値推移を読みにくいという心理的なハードルも否定できません。
今後のマツダ3選びはどうする?廃止された20S以外の選択肢を紹介


マツダ3の20Sが廃止されたあと、どのグレードを選ぶべきかは普段の車の使い方で変わります。



ここからは、日常の移動からロングドライブまでの実用性を軸に、e-SKYACTIV G 2.0・15S・XDの特徴を整理してマツダ3の20S以外の選択肢を提供します。
- 高速と市街地をバランス良く走り、余裕の加速と扱いやすさを両立させたい方です。
- 維持費を極端に増やさず、購入価格もできるだけ抑えたい方です。
- 6MT/6ATやボディ形状を用途に合わせて選びたい方です。
- レギュラー指定で給油の自由度を確保したい方です。
代替案①:2.0Lマイルドハイブリッド「e-SKYACTIV G 2.0」
マツダ3の20Sが廃止されたあとに、同等の排気量で自然な力強さと上質さを両立したいなら、e-SKYACTIV G 2.0が第一候補です。
発進や再加速でモーターが穏やかに支え、i-stopの再始動も振動が少なく、渋滞や市街地での滑らかさが際立ちます。
高速巡航では回転数を抑えたまま速度を保ちやすく、車内の会話やオーディオも聞き取りやすくなります。



マツダ3はもともと静粛性が高いので、雑音の少なさの違いは感じづらいかもしれませんが、なるべく静かなほうが良い方はe-SKYACTIV G 2.0がおすすめです!
雨天や荒れた路面でもモーターの微細なアシストがトラクションの立ち上がりを助け、扱いやすさに寄与します。
従来の純ガソリンの素直さを残しつつ実用燃費と静粛性を上積みできるため、通勤から長距離まで「疲れにくい走り」を望む方に適した選択と言えます。
代替案②:1.5Lガソリン「15S」
購入価格を抑えながら軽快な走りを楽しみたい方には、1.5Lガソリンの15Sが有力です。
「1.5Lで力不足じゃない?」という不安を抱えている方も多いでしょう。
しかし、日常速度域での発進・流れに乗る加速は十分で、車重が軽いぶんステアリングの応答や取り回しの良さを体感しやすいです。
装備構成がシンプルで維持コストの見通しを立てやすく、タイヤやブレーキの消耗も穏やかになりやすい傾向です。



長期的な維持費を考えると、15Sも良い選択肢だよ!
街乗り主体で週末に郊外へ出かける使い方、限られた予算で新しい安全装備を取り入れたい方にとくに勧めやすいグレードです。
代替案③:1.8Lディーゼル「XD」
長距離移動が多く、低回転からの厚いトルクで余裕を持って走りたいなら、1.8LディーゼルのXDが向いています。
上り坂や合流でも高いギヤのまま粘り強く加速でき、ワインディングでも立ち上がりの力強さが安心感につながります。
一定速巡航ではエンジン回転を低く保ちやすく、燃費の安定が期待できます。



私もディーゼルエンジンの車に乗ったことがありますが、振動や音が気になる車が多いですね…
高速主体・長距離通勤・旅行の機会が多いユーザーほど価値を実感しやすく、走りの落ち着きと航続の長さを重視するなら検討に値します。
マツダ3の20Sが良いなら中古車市場を狙おう!
「マツダ3の20Sが廃止されたなら中古で狙いたい」という方に向けて、価格の動き方・ねらい目の仕様・失敗しない見極めの要点を整理します。



相場は需給や装備構成で差が生まれやすいため、観察ポイントを明確にして判断すると満足度が上がります。


廃止による中古車価格への影響は?
マツダ3の20Sが廃止された影響で中古相場は二方向に動きやすいです。
廃止されたことによる希少性が意識されると良質車の指名買いが増え、装備や走行距離の条件が良い個体は値持ちが強まります。



一方で新車ラインアップから外れた安心感の低下や、電動化モデルへの関心の高まりで、距離多めや装備簡素な個体は相場が落ち着くことがあります。
短期では状態・装備・色で差が開きやすく、中期では供給量の減少が下支えに回る可能性があります。
いずれにせよ、希望条件の相場帯を把握し、質の良いマツダ3に出会ったら素早く意思決定できる準備が重要です。
また、保証や車検の残期間、ボディタイプ(ファストバック/セダン)やトランスミッション(6MT/6AT)も価格差の要因になります。
決算期やボーナス期は需要が増えやすく、支払い条件や下取りの有無でも実質負担が変わります。



タイミングを考慮することも大事だよ!
市況要因 | 影響方向の傾向 | 見るポイント | 推奨アクション |
---|---|---|---|
廃止・供給減 | 良質車は強含み | 走行距離・装備充実度 | 条件が合えば即断準備 |
電動化シフト | 条件次第で弱含み | 距離多め・装備簡素 | 価格交渉の余地を探る |
季節要因 | 需要期は高め | 決算/ボーナス期 | タイミングをずらす |
個体差 | 二極化 | 色・保証・車検残 | 総支払額で比較する |
マツダ3の20sの狙い目の年式とグレード
マツダ3の20sの狙い目としては、装備が充実した特別仕様を中心に比較するのがおすすめです。
ただし、同じ「20S」表記でも年式で電動化の有無が異なるため、エンジン型式(e-SKYACTIV G表記の有無)を必ず確認しましょう。
マツダ3の20Sでは、内外装の加飾や快適装備が強化された限定グレードが複数あり、同世代の通常グレードより満足度が高くなりやすいです。
年式ではマツダコネクトの世代差や予防安全装備の拡充タイミングを確認し、欲しい機能が初期搭載か後付け可能かを見極めます。
加えて、寒冷地仕様やメーカーオプションの有無・前オーナーの使用環境(保管場所や走行地域)を総合評価すると失敗を減らせます。



なお、ボディ色は再販時の人気に影響するため、濃色は小傷の目立ちやすさ、淡色は汚れの付きにくさといった特性も考慮すると納得感のある選択につながります。
中古の20Sを購入する際の注意点
中古でマツダ3の20Sを選ぶ際は、走行距離と整備履歴を最優先で確認します。
法定点検の記録簿に加えて、以下のポイントもチェックしておきましょう。
- オイル交換の間隔
- ブレーキ・タイヤの残量
- バッテリーの健全性
修復歴は部位と修復方法まで確認し、下回りの錆やフロアの波打ち、シーリングの乱れなども見逃さないことが大切です。
試乗では直進安定性・低速での異音・段差通過時のきしみやステアリングのセンターの出方を確認し、電装ではマツダコネクトの起動や接続の安定性を見ます。
納車前点検で消耗品の交換可否や費用見積もりを明確にし、総支払額で比較することで失敗を減らせます。
グレード | 走りの質 | 燃費傾向 | 静粛性 | 向いている使い方 | コスト感(購入/維持) |
---|---|---|---|---|---|
e-SKYACTIV G 2.0 | 滑らかで上質 | 安定しやすい | 高め | 通勤〜長距離まで幅広く | 中/中 |
15S | 軽快で素直 | 穏やか | 中 | 街乗り中心+週末ドライブ | 低/低 |
XD | 低回転トルクが太い | 安定しやすい | 中(振動注意) | 高速・長距離主体 | 中/中 |



中古車を選ぶ上で重要なブレーキやバッテリーに関連する記事もあるから、参考にしてね!




マツダ3の20S廃止に関するよくある質問


ここからは、マツダ3の20S廃止に関するよくある質問に回答していきます。



マツダ3の20Sが廃止されたことについて、より詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
Q1. マツダ3の20Sは本当に廃止されたのですか?
A. マツダ3の20Sの中でも純ガソリンの2.0Lは、2022年の改良でマイルドハイブリッドのe-SKYACTIV G 2.0へ置き換えられました。
一方で、2024年の商品改良では「20S Touring」などの名称が案内されており、名称や仕様の整理が段階的に行われています。
ほかにも「20S S Package」「20S Black Selection」などの名称は残っています。
Q2. マツダ3の20Sとe-SKYACTIV G 2.0では何が違いますか?
A. e-SKYACTIV G 2.0は2.0L直噴ガソリンに小型モーターとバッテリー(M HYBRID)を組み合わせ、発進や再始動を滑らかにしつつ実用燃費の向上を狙った仕様です。
走りの素直さを保ちながら街中の快適性を高めています。
Q3. なぜ電動化シフトでマツダ3の20Sが廃止されたのですか?
A. 日本では企業別平均燃費(CAFE)の基準が強化され、2030年度の基準値などを見据えた電動化比率の引き上げが必要になっています。
マツダ3の20Sを廃止してラインアップを電動化仕様へ寄せるのは、規制対応の観点で合理的です。
Q4. マツダ3の20Sが好みなら中古で買うべき?注意点は?
A. 純粋なガソリンエンジンのマツダ3の20Sが好みな方は、中古車を探すことをおすすめします。
反対に「ハイブリッドでも問題ない」という方は、現在でも販売されているマツダ3の20Sを選択しても良いでしょう。
中古車を探す際には、走行距離・整備履歴・修復歴の確認に加え、保証条件が明確なマツダ認定中古車を優先すると安心です。
装備差(特別仕様、オプション)やボディタイプで価格が動くため、条件を固定して比較しましょう。
マツダ3の20S廃止は電動化戦略によるもの! 本記事のまとめ
マツダ3の20Sが廃止されたのは、売れ行きや装備の違いだけが理由ではなく、マツダ全体で進めている電動化方針が大きく影響しているためです。
企業別平均燃費(CAFE)などの環境規制が強まるほど、たくさん売れる主力グレードには、電動化で平均燃費を押し上げる役割が求められます。
一方で、マツダ3の20Sが担ってきた「扱いやすい自然吸気の気持ち良さ」は、現行のe-SKYACTIV G 2.0やほかのグレード構成に受け継がれています。
電動アシストは低速域のスムーズさや静粛性を高め、渋滞やストップ&ゴーの多い都市部での疲労低減に直結します。



マツダ3の20Sの購入を検討している方は、純ガソリンの素直なレスポンスを好むなら状態の良い中古車を、総合力と将来の規制・残価面を重視するなら現行の電動化グレードを選ぶのがおすすめです。
まずは試乗で進化した乗り味を確かめ、通勤距離・使用環境・維持コストの見通しを踏まえて比較検討することが満足度の高い一台につながります。